今回脱サラをしてハローワークに行き職業訓練校に通ったわけですが、この章では、お金にフォーカスして実際にかかった費用やいただいた手当等に関して、お話ししていきます。
各種手当
一般的に失業手当と一言でいっても実際は、もう少し細分化でき、基本手当・受講手当・通所手当の3つに分けることが出来ます。
それぞれ詳しく説明していきます。
ⅰ基本手当・・・退職後に会社から送られてくる雇用保険受給資格者証に記載されている「基本手当日額」が日当としていただける金額になります。
基本手当日額というのは、原則として離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金(つまり、賞与等は除く。)の合計を180で割って算出した金額(これを「賃金日額」といいます。)のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)となっており、賃金の低い方ほど高い率となっています。また、基本手当日額は年齢区分ごとにその上限額が定められており、現在は次のとおりとなっています。
私の場合ですと、7,560円でしたので、その額に一か月分(約30日)を掛けた金額となります。だいたい、この基本手当で23万円前後をいただいていました。(タイミングによって上限の見直しがあるので多少の変動があります)
また、ある程度の年収の方は、すぐに上限に達してしまう点も注意が必要です。
基本手当が受け取れる期間の上限もあります。
会社都合の場合
自己都合の場合
ここで、非常に重要な職業訓練校に通所した場合のお金の部分での大きなメリットを2点ご説明させていただきます。
1.基本手上げの支給開始が早い!
通常退職後ハローワークにいき、自己都合での退職と認定されますと、一定の給付制限という保留期間ものがあり、実際に基本手当が支給されるのは、3か月後となっています。
しかしながら、職業訓練校に通う場合は、この保留期間がなく訓練開始後にスタートします。(ただし、スタートといっても通所後1か月後に指定した口座に振込まれるという感じでした。)
*2020年12月現在は、コロナ禍の特例ということで、上記保留期間が2か月に短縮されています。
2.基本手当の支給期間が延長される!
支給日数の上限があると申し上げましたが、職業訓練校に通い、上限を超えてしまう場合は、修了日まで支給期間が延長されるという制度があります。これにより、例えば本来90日分しか貰えない方でも、6か月(約180日)の訓練を受けた場合は倍の金額がいただけるというものです。そして、もし2年のコースに通所した場合でシュミレーションすると、、
前提:自己都合退職、年齢34歳、基本手当日額 7,605円、被保険者であった期間10年
通常:7,605円× 120日 = 912,600円
2年コースへ通所:7,605円× 730
日(365日×2年) =5,551,650円
なんと、550万円以上もの大金を貰うことができ、素晴らしい技能が身につくということです。恐るべき大きなメリットがある制度だということがこの数値を見ていただくだけでもご理解が出来るのではないかと思います。
次に、2つめの手当として、受講手当を説明します。
ⅱ受講手当・・・受講費1日につき500円(40日を限度として支給)
お昼のお弁当代の補助と考えればよいかと思います。
ただ、40日という中途半端な感じですが。。
総合計2万円分がいただけるということになります。
最後に、3つ目の手当として、通所手当を説明します。
ⅲ通所手当・・・自宅から訓練校までの交通費
公共交通機関を使用する場合は、最短距離にて定期代がいただけます。
また、自家用車での通所の場合は、ガソリン代が支給されます。距離により毎月支給されますが、こちらは、ガソリン単価によってはマイナスになってしまう可能性はあります。
注意点としては、公共交通機関と自家用車の併用はNGとなっています。
公共交通機関で申請して、雨の日だから今日は自家用車で行こう!というようなことは、最悪不正受給を指摘される恐れもありますので、避けましょう。
実録!私がいただいた手当
それでは、私が実際にいただいた手当に関して、口座情報も載せながら開示させていただきます。
尚、今回緊急事態宣言が発令されたため4月に入所はしましたが、実際に通い始めたのは6月~10月下旬までとなっています。訓練校が休みの間も手当は支給されていました。非常にありがたかったです。また、各月に支払われる手当の明細は、公表されないので、口座に振込まれて初めてその月の支給額がわかるという状況でした。ちなみに、事務処理の関係でよく振込が遅れることがあったので、ハローワークに電話して催促することも何度かありました。恐らくアナログ的に作業をしているためだと思います。今後の政府のデジタル化促進により、改善されてくるのではないかと思いますが。。
2020年5月分
*本来は4月分は5月中旬に支払われるはずでしたが、6/1でした。。
2020年6月分
2020年7月分
2020年8月分
2020年9月分
2020年10月分
2020年11月分
*最後の分は、卒業後ハローワークに最後の手続きで訪問して、すぐに口座に振込まれました。
ちなみに通所中にハローワークに行くことはありませんでした。最初と最後に行くだけでした。
各種手当合計:1,535,713円
改めて合計すると本当に大金ですね。
授業料
次に、職業訓練校では授業用は、発生しませんが、もし私が経験した授業を民間の教室に通った場合の費用を調べてみましたので、記載します。
建築基礎
*Winスクール HPより抜粋
税抜き42,000円(税込46,200円)
CAD図面作成(ソフト:AUTOCAD)
*Winスクール HPより抜粋
税抜き172,000円(税込189,200円)
CAD図面作成(ソフト:Jw_CAD)
*Winスクール HPより抜粋
税抜き148,000円(税込162,800円)
大工実技
実技面に関して民間運営会社は非常に少ないのが現状です。
恐らくですが、学校を卒業してすぐに親方のいる工務店等に就職をして、親方の背中を見ながら技術を習得していくというのが当たり前に続いていたからではないかなと思っています。
以下にリフォームメインの講座ですが、参考に授業料を算出させていただきますと、
*リフォーマー専門学校 HPより抜粋
私の経験した実技訓練期間は、約40日でしたので、上記の50万円/20日間の2倍で暫定で100万円相当とさせていただきます。
お得額まとめ
私のいただいた手当と本来であれば支払うはずの授業料を足してみますと、
各種手当 :1,535,713円+授業料(仮):1,398,200円 = 合計:2,933,913円
上記の通り、なんと約300万円近くもの金銭的なメリットをこの職業訓練校に通うことで享受することが出来るのです。
*実際のお得額は、個々の会社員時代の給与や訓練期間により変動いたします。