コロナ禍での入校!?

多少のばたばたはあったものの、無事入校日を迎えることが出来ました。

が、しかしまさにコロナ禍において緊急事態宣言が出るか出ないかという状況でした。
実際4/7に緊急事態宣言が出され、訓練校も4/8の朝行くと、今後休みになるということでその日は朝礼のみ。

全国の職業訓練校が一斉に休みになったわけではなくかなりTwitter上では生徒の皆さんが、なぜこのような状況で休みにならないのかとかなり荒れていました。

その後いつまで休みになるか不透明な中ですが、結局5月末までの2か月間が休みになり、6月から再開となりました。通常6か月の期間でしたが、授業の見直しも入り実際は、10月中旬までのスケジュールと少し短くなりました。

目次

通学方法は?

訓練校への通学方法ですが、自家用車か公共交通機関のどちらかを選択できる形となっています。実習が行われる訓練コースの場合は、ある程度の敷地が必要となるので、どうしても郊外や駅から離れた場所になってしまうことが多いかと思います。

私の通っていた訓練校も最寄り駅から30~40分バスで行かなければならなかったので、多くの人は自家用車での通学を選択していました。

公共交通機関で行く場合は、最寄り駅から訓練校までの交通費はでます。

自家用車の場合は、自宅から訓練校までの距離によって変わりますが、ガソリン代が約5,000円/月ほど出ます。

私は、当初公共交通機関での通学でしたが、やはり便が悪く時間もあまり変わらないので、自家用車に1か月程度してから切替をしました。

自家用車内では、毎日家を出発前に勉強したい建築や語学に関するYouTubeをダウンロードして、聞いていましたが、非常におススメです。

自家用車の難点としては、渋滞があげられます。基本的に数分の遅刻でも1時限分の休み扱いになってしまいます。

後述しますが、8割授業に出ないと卒業が認められないです。

ちなみに、公共交通機関での通学を申請済みの人が、今日は雨だから車で行こうかなというのはNGでした。それをやってしまうと最悪の場合、不正受給とみなされて各種手当がもらえない等の処罰になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

授業時間は?

授業は、平日9:30-15:40までの6限授業でした。途中約1時間に1回の休憩があります。
休憩はその時々の先生がタイミングをみて「休憩にしましょう!」という感じでした。

温和な先生が多かったので非常に和やかな雰囲気でした。

お昼は?

食堂があり、そこにケータリングのおばちゃんが毎日お弁当を運んできてくれていました。

毎朝食券機で購入する必要がありますが、数も限られているので、始業開始の9:30近くにいくともう売り切れということが多々ありました。

値段は400円ちょっとで、コスパは良いかなという感じでした。

私は、基本妻にお弁当を作ってもらい毎日自家用車の中で食べていました。

天気が良いと外の木々が輝いていて気持ちよくご飯を食べることが出来ていました。

お昼のお弁当をインスタに上げていたので、ご興味ある方は、ご覧いただければと思います。

多くの方は、教室でそのままお昼をクラスメートと話しながら食べていました。

生徒は?

多くの方が気になるであろうクラスメートはどんな人?という部分に関してですが、私のクラスは最初約20名程度でした。

試験の日には40名くらいいたので、ざっと2倍の競争率でした。コースにより倍率は違いますが、高い方だったようです。

スタート時にすでに1名いなくなり(この方は、自粛期間中に就職活動を頑張られて決まったようでした)

その後スタートして1週間くらいで1名いなくなり(この方は、2度目の職業訓練校でしたが、就職が決まり卒業)という感じでした。

7-8割が女性で、24歳~52歳くらいまでの方(主婦の方が多かったです)残りが男性で、20代、30代、50代という構成でした。

意外だったのは、皆さん業種は違えどコミュニケーション力も高く、新たなセカンドキャリアを能動的に築いていくために来られている方が多くて刺激になりました。

前職の例としては、

  • 大手外資電気メーカーの製品CAD設計者
  • 大手化粧品会社の販売員
  • 都内IT企業の事務
  • ゲーマー
  • 電気工事士
  • 営業マン
    etc

先生は?

先生は、教科毎に担当の方が変わります。

わかりやすい例だと、文部科学省の傘下は皆さんご存知の学校の先生ですが、職業訓練校の先生は、厚生労働省の傘下で免許を取得された先生が教えてくれます。

管轄している省庁の違いがあるだけで、ちゃんとした先生が教えてくれるとイメージいただければと思います。

ちなみに、生徒であるうちは先生と飲み会等はNGとなっていました。卒業したらOKのようです。全国一律でその規則がしっかりあるのかは不明ですが。。

授業内容は?

私が受講したコースは、建築とCADを学べる学科でした。

期間は半年間と長期間でしたが、非常に充実した日々を過ごすことが出来ました。

私の場合は、ゆくゆくは社会問題になっている空き家再生をする上でのベースとなる基礎知識やDIYのレベルを上げたいという思いで入校しましたが、その目的は達成できたかなと思います。木造建築の各所の呼び名や機能。そして道具の使い方を学べたのは一生の財産となりました。

任意の受験により取得可能な資格としては、インテリアコーディネータ、福祉住環境コーディネータ、宅地建物取扱士、建築CAD検定、CAD利用技術者試験等があげられます。

多くの女性たちは、図面を書くCADオペレーターを目指して入校する方が多かったので、建築CAD検定を卒業間際に皆受けていました。

それでは、具体的にどのようなことを学んだのか記載していきたいと思います。

①住宅構造・法規と設計業務

訓練校で学ぶ住宅構造のメインは、木造建築でその中でも世の中の木造建築の主流となっている在来軸組工法を学びます。

まずは、各所の呼び名と機能をしっかりと覚えることからはじまり、最後にはテストがありました。特に間違っても問題はないですが、先生が上司から怒られる。。と言っていたので、皆頑張って満点を目指しました。

また、手書きで各種図面を書く練習も最初にします。

座学の風景

手書きで図面を書くと細部がよく理解できました

投影図等の書き方も学べます

在来軸組工法の各所の名前と機能を覚えます。

そして、日本で建築をするには、建築基準法という法律にそった形で建築する必要がありますので、その基礎的な部分を勉強します。

ここはなかなか難しい部分でもあるので、記憶にどれだけ残っているか。。

次に実際に自分で模型を作ってみます。

これはなかなか面白かったです。やはり座学だけよりも実際に自分でひとつひとつの木をつくって建てるとより理解が深まります。

自宅に置いていたら子供のおもちゃの家になっていました笑

②住宅図面作成技術

つぎに図面の制作を学びます。

これは、CADと言われるもので、一般的に2種類のCADが広く日本中の建築会社で使用されているとのことで、この2つを学びます。(実際の現場では、それぞれの会社独自のソフトを使っているところもあるようですが、、)

正直ずっとパソコンとにらめっこが続くのと細かい作業なので結構つらい部分もありました。。

JWCAD

最初は操作を覚えるのが結構大変ですが、ひとつひとつ覚えていくとできるようになります。

AutoCAD

次にAutoCADを学びました。正直出来上がりはどちらのCADも同じようなものなので、完全に操作の違いによる好き嫌いの領域だと感じました。

教科書に沿ってひとつずつ進めていけば、そんなに難しいものではありません。

体に操作を覚えさせていけばスムーズにどんどんなっていくという感じです。

③構造部材加工

次はいよいよ待望の実習!!

まずは、基本的な工具の名称・役割・使い方や木の見方等を学んでいきます。

皆さん一度は使ったことがあるものから、こんな道具があるんだー!と感動するものまで工具は奥が深かったです。

いくつか具体例を記載してみたいと思います。

木に関してですが、例えば以下のような注意点があります。

  • 柱を立てるときには、木の元(根っこ側)・末(枝側)をしっかり見極めること
    ➟見分け方は、節・重心・木目の色etc
  • ・木表と木裏がある。和室で柱が見える内側には、綺麗な表側を使うこと
    ➟時間が経つと木表側に木が反れてくるので、考慮が必要

木は生きているのだなと実感できました。

また、家を建てるときに大事な作業としては、墨だし(使用する木材や作業する壁や床、天井などに作業をするための水平位置や中心位置を表示する)というのがあります。皆さんも何かものづくりをするときには、対象物に線を引いてから切ったりしますよね。その線のことです。

プロは、その墨だしの精度が1mmも狂いません。

1mmの狂いが重なると家全体としでは数cmの歪んでしまっていてはNGのためです。

次に工具に関してですが、こちらもいくつか例をあげたいと思います。

  • のこぎり
    ➟のこぎりにも刃の形で2種類あり、木を横に切る用と縦に切る用にわかれています。

実際に切ってみると切りやすさが違うのですぐに実感することができます。

  • 差し金
    ➟直角の金属製の定規のことです。

墨だしをする際に使用しますが、この直角というのが非常に慣れると便利でして、私もDIYをやるために最初に差し金を購入しました。

あくまで上記内容は一部ですが、最初は工具の取り扱いになれるために中学校でやったような工作を一人一つ作り、合格をしたら、次は実際の家づくりがスタートします。

生徒の人数により出来る建築のサイズも変わりますが、私のクラスの場合は、15名くらいで洋室6畳、和室6畳、トイレ、玄関、廊下のような構成で作りました。

敷地面積は決まっていましたが、中の間取りは生徒同士で話あって決めました。

2か月程かかって完成させました。

でも、完成してすぐに次の生徒のために解体をするという流れになります。

このような体育館みたいな場所で行います。

ちょうど夏場だったので、かなり汗まみれになりながらの作業でした。

足場を立てて、土台・柱・屋根を作っていきます。

土台をつくるときの前準備として行うレベル調整(水平)は非常に苦労しましたが、やはり何事も土台(基礎)が大事です。

④内装施工

筋交いという柱と柱の間に斜めに入れる木がないとしっかり安定しないこと。

そして、将来リフォームするときにも容易に筋交いを抜いてしまうと建物の構造上弱くなってしまう危険性があります。

内側からの写真。

石膏ボードを貼り、継ぎ目をパテで平らにして、壁紙まで貼りました。

建具の窓やコンセントや天井も取り付けて完成!

皆で完成物件の前で集合写真を撮ったのも思い出になりました。

(残念ながら床のフローリングは間に合いませんでした。。)

⑤建築3次元プレゼンテーション

最後に3Dマイホームデザイナーというソフトを使った立体的な建築物の作成が可能です。

こちらは、パズル感覚で配置するだけで誰でも簡単に出来てしまうので、楽しい授業でした。前段のCAD関係はしっかり基礎を教えてもらわないと線も引くことはできませんが、こちらのソフトであれば、非常に簡単ですのでお勧めです。

生徒の中には、ソフトを購入し趣味で自分の理想の家を作ってみたいという人もいました。

こんな感じのお家が簡単に作れてしまいます。

(教室でお昼を食べるときはこんな感じでした)

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